インフラ3Dスキャナー ~工場内や工事現場を3D化し、コスト削減~
工事現場で直面する計測の課題と対策
課題-1
アンカーボルトの位置を計測後、ブラケットを製作するが、計測精度が悪いと現場で取付けできない。
対策-1
DPI ハンディ3Dスキャナーで、ボルトに近寄り(又はポールを使用して)素早く計測する。
効果:
- 計測したデータとCAD図面を重ねれば、一目で全体が把握可能。
- ボルトの飛び出している高さ計測(頭が均等になっているか)も簡単に全数検査できる。
- ボルトの埋め込み作業をした結果の検査目的でも使用できる。
課題-2
橋梁の補修工事や建物の耐震補強工事の現場調査では写真計測を行っているが、画像のオーバーラップや光源等で苦労している。下部工に定着するアンカーボルトでは、ドローン計測は難しい。
点データから簡単に図面を作成できる安価なCADが欲しい。
対策-2
奥行きのある、全体の凹凸のが激しい対象(橋のように鋼材が複雑に入り組んだ形状)は写真計測には不向きである。代わって、DPI 3Dスキャナーは高精度で簡単にリベットなどの位置を3D計測できる。 図化ソフトは、2Dと3Dの同時表示や自動ベクトル化機能を持つタイプが望ましい。
効果:
- ボルト間の距離やプレートの穴の計測では点群データから直接、測定できる。
- 点群データから2D・3Dの図面を作成する場合は、「点群データから図化する」専用の「ピタゴラスCAD+GIS」ソフトウェアを推奨します。
橋梁や建設現場で、ハンディ3Dスキャナー DPIを使ったインフラ整備が急拡大
橋脚の下などを3Dスキャナーで計測する場合、設備機器や橋桁が障害となり、一度に全体をスキャンできません。また計測する対象物へのアクセスの問題もあります。
ハンディタイプのDPI-8Xは高密度・高精度で、短時間で計測して点群データを取得します。延長ポールキットを使用すると、離れた場所から、手元のモニターを見ながら作業できます。DPIは一度にスキャンできる範囲としては、全周で10m程度(車1台)が適正サイズです。橋桁の下や複雑な形状の構造物などの極小エリアで計測する最適なツールです。単独で使用する以外、地上型3Dスキャナーでは取り切れない箇所をDPIでスキャンし、地上型3Dスキャナーのデータと合成できます。今後、橋梁や建設現場では DPIを使ったインフラ整備が進んでいくと考えます。
① | ② | ③ |
④ | ⑤ |
コンクリート面に置いた「はがき」の厚みを識別できている。(赤丸部分)
座標のZ値による色分け表示(青:約-5mm以下から赤:約30mm以上)。範囲をもっと絞れば、より鮮明に浮き出し可能。
データ表示は、http://www.opt-techno.com/opt-cs/ を使用する。
DPI-8X 3Dスキャナー用点群解析ソフトウェア(OPT Cloud Survey)
DPI スキャナーで出力されるオリジナルファイル(.dp)は高圧縮された特殊ファイルです。一般のアスキーテキストに比べ1/30-1/50のため、メール添付などで現場から転送をかけることもできます。これを上手く使って、時間短縮されているユーザ様もおられます。弊社は、dpファイルを直接読み込める点群解析ソフトウェアを販売しています。OPT Cloud Surveyの詳細は、こちらへ。
ハンディ3Dスキャナー DPI-8X
以下の画像から、3D点データを見ることができます。
DPI-8X ハンディ3Dスキャナーの特長
- タブレットを内蔵したDPI-8Xは移動しながら計測し、取り残しは無いか現場で確認できます。
- 取り残しが有り再度スキャンする場合でも、(周辺の)取得済みのスキャンデータと自動で合成します(Append to Scan機能)。
- 対象物にターゲットを貼ることなく、対象物の表面形状を捉えながら自動でデータを合成します。
- 専用のターゲットシートに測量座標値を入力することで、公共座標へ変換できます。
- スキャンの際にはGPS地図データも同時に取得するため、計測現場を特定できます。
- 距離3.5mまでの対象物を高速でスキャンし、点データを作成します。
- カラー画像付き点データで出力でき、無償ビューアソフトで表示・測長できます。
- 屋内外で使用でき、専用ロッド(棒)を使用することで最大5mの高さで計測できます。
非接触 ・高速 3Dスキャナー、地上型レーザースキャナーを補完する
設備機器や配管を短時間でスキャンでき、
点データで出力します。
地上型3Dレーザースキャナーは、奥に隠れた場所の計測には不向きです。陰に隠れたところを計測するには、レーザースキャナーを幾度となく据え変える必要があります。また大量のデータとなり、データの合成にも手間がかかります。
入り組んだ場所は、DPI-8Xハンディ3Dスキャナーを使うと簡単に計測できます。DPI-8Xは、レーザースキャナーが取り残したエリアを広範囲にスキャンできます。なお、レーザーとハンディスキャナーは共に点データを出力し、編集作業でデータを合成できます。
DPI-8Xハンディ3Dスキャナーは、スキャンデータを高速で取り込みます。移動しながら、最長3m先の対象物を計測できます。従来のハンディ3Dスキャナーとは異なり、スキャナーとタブレットPCが一体型になっているため、計測中に画面を見ながら片手で操作できます。保存された点データから、現場で対象物の距離を測定できます。また、スキャンと同時にカラー画像を取得できます。
高速・最長計測のハンディ3Dスキャナー
これまで非接触の3Dスキャナーと言えば、スキャナーとPCをケーブルでつなげ、PC側で操作してきました。計測中はPCの画面を見ながら、「どこをスキャナーしているか」確認する必要がありました。DPI-8Xハンディ3Dスキャナーは、センサーとPCがバンドルされています。邪魔となるケーブルや、(移動体としては)重いノートPCを持ち歩く必要はありません。DPI-8Xはスキャナーから対象物まで3mまで計測でき、携帯型3Dスキャナーとしては最も遠くまでスキャンできます(当社調べ)。ハンディタイプのため、対象物の後ろに回ってスキャンできます。基本的には、手が届くところであればどこでも計測できます。
導入を検討されている法人様向けに、DPI-8Xハンディ3Dスキャナーをお貸出しいたします(マニュアル及び編集用ソフト含む)。
実際、ご購入いただきました多くのユーザ様で自社にてテストスキャンされています。
以下のサイトの「お問い合わせ」よりお申込み下さい。
http://www.opt-techno.com/contact.php
- DPI-8Xには以下のマニュアルが付随します。
- 1. DPI-7+8 Phi.3D v 2.0 日本語マニュアル(取説)
- 2. DPI-8Xセットアップ日本語マニュアル
データ処理用 Phi.3Dソフトウエア
歩きながら計測する際、タブレットPCでリアルタイムにてスキャンデータを見ることができます。データの取り残しが無いように確認しながら、スキャンしていきます。万が一 データの取り残しがあった場合、データが欠損した場所をタブレット画面で確認し、再度その場所へ行き計測し直します。編集作業で元データと合成します。
通常データの合成ではターゲットを使用しますが、Phi.3Dソフトウエアは対象物の形状を確認しながら、自動で合成していきます。ソフトウエアはスキャン中、データの品質チェックを常に行います。そのため、データの精度に問題があるとエラーが表示され、再度スキャンするように促されます。
スキャンと同時にカラー画像を取得します。そのためテキスチャマッピングが可能で、対象物にカラー画像を張り付けできます。 |
高精度 新DPI-8X SR 3Dスキャナー、極小空間の3D計測に最適
従来のDPI-8X 3Dスキャナーの測定可能な最短距離は60cmです。今回、新たに30cmからスキャンできるモデルDPI-8X SRがリリースされました。SR 3Dスキャナーは計測範囲 0.3~2.0mで他の仕様はDPI-8Xと同じです。特に極小スペースを3D計測する目的で開発され、込み入った施設など基本的に手が入ればスキャンが可能です。その場合センサーとタブレットを切り離し、センサーは手に持ちスキャンします。
右の画像はDPI-8Xを使用して乗用車外装と運転席をスキャンした例です。乗用車全体ではターゲットシートを利用しデータを合成しています。フェンダーミラー、バンパー、タイヤ等をスキャンしていますが、ガラス面は計測不可です。
車内計測
右下の画像はドアを開けて計測しています。ダッシュボードの下を計測することで、空間スペースの広がりやアクセル/ブレーキペタルの距離を測定できます。座席を含む車内全体を計測しモデル化することで、エアコンや外部からの風の流れをシミュレートする流体解析の元データとなります。人体の重みから形状変化する座席面を定量的にスキャンすることで、最適な“座り心地”を想定できます。
これまで車内を手軽にスキャンできる3Dスキャナーはありませんでした。特に30cmの離隔距離からスキャンできるSRモデルはDPI-8Xに比べ高精度で、例えばインパネ後方の配線状態をチェックでき部品を取り外す必要はありません。またエンジンルーム内の込み入った機器の位置関係を測定でき、車両の床下全体もスキャンできます。車内外の改造に利用されています。
右の画像はトラックの助手席を計測した約750万点の点群データです。点データであれば簡単に2点間の測長ができます。なお、DPI-8X 3Dスキャナーは黒い対象物でも、比較的良くデータを取得できます。
測量座標への変換
Phi.3Dソフトウエアは測量用ターゲットを使うことで、スキャンデータを測量座標系に変換できます。そのため、地上型レーザースキャナーの点データと合成できます。作業現場の全体をレーザースキャナーで、入り組んだ箇所はDPI-8X Kit 3Dスキャナーで計測しデータを合成します。
出力フォーマット
スキャンデータはPTSやPTXで出力できるため、ほとんどの3D CADソフトウエアで取り込むことができます。照度(Intensity)やカラー情報も出力できます。
システムのパフォーマンス
DPI-8X Kit 3Dスキャナーの精度は対象物までの測定距離、計測中の環境(温度、明るさ、対象物の素材など)、あるいはオペレータの技量で変わってきます。測量用ターゲットを使用すれば、精度は上がります。システムのパフォーマンスは、スキャンの時間、フレーム間の誤差の集積、形状の識別度、またデータ合成時の画像の品質等に影響されます。
DPI 3Dスキャナー(DPI-8X, DPI-8X SR)の仕様
センサー | PrimeSense Carmineセンサー 1.08、近赤外線とカラー(RGB)画像 |
---|---|
タブレットPC | アンドロイド・タブレット 8インチ |
OS | Android 4.2 /4.4 |
ディスク | オンボード、16 or 32GB フラッシュドライブ |
データ転送 | USB 2.0/3.0 microUSBコネクター、WiFi |
重量 | 1.36kg 以下 |
寸法 cm | 25 cm x 15 cm x 8 cm |
使用温度と湿度 | 15°C~32°C、結露しないこと |
使用温度と湿度 | 15°C~32°C、結露しないこと |
出力フォーマット | PTS, PTX, PLY, PTG, E57, LAS, LAZ, POD, DP |
DPI-8X 3Dスキャナーの付属品 |
---|
PrimeSense Carmineセンサー、 アンドロイド・タブレット 8インチ、microUSBコネクター、バッテリーチャージャ、Phi.3D ソフトウエア、タブレット用ハンドル、ハードケース |
※仕様は予告なく変更になることがあります。
DPI-8Xの精度(測定距離:0.6 m to 3.7 m)
Test Facility Results (measured distance in final post-processed model)
Range | Typical Accuracy | Minimum Accuracy |
---|---|---|
< 1 m (3.3 ft) | 99.8% | 99.6% |
1 m to 2 m (6.6 ft.) | 99.5% | 99.2% |
2 m to 3.3 m (11 ft.) | 99.0% | 98.6% |
> 3.3 m (11 ft.) | Not Specified | Not Specified |
DPI-8X SRの精度(測定距離:0.3 m to 2 m)
Test Facility Results (measured distance in final post-processed model)
Range | Typical Accuracy | Minimum Accuracy |
---|---|---|
< 1 m (3.3 ft) | 99.8% | 99.6% |
1 m to 2 m (6.6 ft.) | 99.5% | 99.2% |
2 m to 3.3 m (11 ft.) | 99.0% | 98.6% |
> 3.3 m (11 ft.) | Not Specified | Not Specified |
DPI用オプション
① ライトキット
スキャナー 本体に装着させることができ、明るさを調整できます。
充電用ポートがあります。
販売価格:4万3千円(税別)
② 拡張ポール キット
高所からスキャニングを実行できます。
手元にタブレットを置くことができるため、スキャニングの状態を確認できます。
なお、ポールは含まれていません。
販売価格:6万円(税別)
拡張ポールキットの設置方法は、以下のサイトのビデオをご覧下さい。 https://www.dotproduct3d.com/polekitvideo.html