CT・MRI画像変換ソフト+3Dプリンタ

3Dプリンタで部位を作成し、手術模擬に利用する

ビデオご提供先:自治医科大学 脳神経外科様

DICOM画像を元に3Dプリンタで部位を作成する

脳血管 画像ご提供先:中村記念病院 脳神経外科様

脳血管
画像ご提供先:中村記念病院 脳神経外科様

CT・M R I画像変換ソフトウエア

画像変換ソフトウエアは2D画像(Dicom)から3D画像(STL)に変換します。変換された3D画像のデータは3Dプリンタで造形物を作成できます。ソフトウエアの主な機能は、①3Dレンダリングと断面表示 ②編集機能(部位抽出、画像フィルタ)③解析機能 ④ポリゴン生成と編集機能です。

(例) 脳神経外科の手術シミュレーションに利用する

これまで医療ではモニター上で画像を確認することが中心でした。これに代わって、術前シミュレーションとして手術箇所やその周辺を造形することで、部位の位置関係を知ることができます。実際、「頭部の造形物(3Dモデル)を目で確認したい」、というご要望を多くいただいています。例えば脳外科手術の前に、頭部内の骨と血管の位置関係、脳幹部、頭蓋骨、血管の関連を造形物で確認できます。また、骨と血管を3Dプリントすることで、脳動脈瘤を視覚的にチェックできます。動脈瘤の根元をクリッピングする技術を習得するためにも利用可能です。 脳動脈瘤のクリッピング術は難度の高い技術と言われています。インターンの方の練習としても利用されています。

(例) 矯正歯科モデルを作成する

顎顔面口腔外科手術、顎関節症や歯の噛み合わせ治療、矯正治療、またインプラント治療ではCT、MRIによる画像診断が行われています。この画像から術前シミュレーションとして手術箇所やその周辺を造形することで、部位の位置関係を知ることができます。 3Dプリンタで造形した歯のモデルは患者の方へ、治療前の説明としても利用されています。 (納入実績:昭和大学歯学部 インプラント歯科学講座様、他大学病院)

(例) 耳鼻咽喉科で造形物を活用する

3Dプリンタで造形した喉頭や側頭骨等のモデルは、術前シミュレーションで利用されています。部位の造形物を手に取って位置関係を視覚的に確認できます。また、患者さんは受ける手術に対して安心感が生まれてきます。

3Dプリンタの学術情報

  1. 急性期クリッピング手術に対応した脳動脈瘤立体モデルの開発 自治医科大学 医学部 脳神経外科様
  2. 脳神経外科手術における3Dプリンターモデルの活用法と有用性 志太記念脳神経外科様
ABSで作成した脳血管。シリコンでコーティングした後に、ABSを溶解・除去したモデル。(ABS製の台座(骨)付き)

ABSで作成した脳血管。シリコンでコーティングした後に、
ABSを溶解・除去したモデル。(ABS製の台座(骨)付き)

動脈瘤局所のシリコンモデル3例 画像ご提供先:自治医科大学 脳神経外科様

動脈瘤局所のシリコンモデル3例
画像ご提供先:自治医科大学 脳神経外科様

DICOMデータから動脈瘤と脳血管を造形した例。 画像ご提供先: 志太記念脳神経外科様 DICOMデータから動脈瘤と脳血管を造形した例。 画像ご提供先: 志太記念脳神経外科様 DICOMデータから動脈瘤と脳血管を造形した例。 画像ご提供先: 志太記念脳神経外科様

DICOMデータから動脈瘤と脳血管を造形した例。 画像ご提供先: 志太記念脳神経外科様

造形直後のサポート付のモデルとサポート除去後のモデル。オーバーハングのサポート材はシステムが自動で生成する。 造形直後のサポート付のモデルとサポート除去後のモデル。オーバーハングのサポート材はシステムが自動で生成する。 造形直後のサポート付のモデルとサポート除去後のモデル。オーバーハングのサポート材はシステムが自動で生成する。

造形直後のサポート付のモデルとサポート除去後のモデル。オーバーハングのサポート材はシステムが自動で生成する。

3Dプリンタ UP! Plusの作成例:骨と脳血管 3Dプリンタ UP! Plusの作成例:骨と脳血管 3Dプリンタ UP! Plusの作成例:骨と脳血管

3Dプリンタ UP! Plusの作成例:骨と脳血管

DICOMデータからSTLデータ変換し、3Dプリンタで造形する DICOMデータからSTLデータ変換し、3Dプリンタで造形する DICOMデータからSTLデータ変換し、3Dプリンタで造形する

DICOMデータからSTLデータ変換し、3Dプリンタで造形する

石膏モデルを3Dスキャンし、3Dプリンタで造形する 石膏モデルを3Dスキャンし、3Dプリンタで造形する 石膏モデルを3Dスキャンし、3Dプリンタで造形する

石膏モデルを3Dスキャンし、3Dプリンタで造形する

心臓の画像データからSTL変換し、モデルを作成する 心臓の画像データからSTL変換し、モデルを作成する

心臓の画像データからSTL変換し、モデルを作成する

 

DICOM画像から喉頭モデルを作成する DICOM画像から喉頭モデルを作成する 側頭骨の造形モデル
 
DICOM画像から喉頭モデルを作成する DICOM画像から喉頭モデルを作成する 側頭骨の造形モデル

DICOM画像から喉頭モデルを作成する

側頭骨の造形モデル

画像ご提供先:
聖マリアンナ医科大学 耳鼻咽喉科学教室様


3Dプリンタ UP BOX+

3Dプリンタ UP BOX+

3Dプリンタ UP Plus2

3Dプリンタ UP Plus2

3Dプリンタの仕様

モデル UP BOX+ UP Plus2
使用部材 ABS樹脂 ABS樹脂
入力フォーマット STL STL
プリントエリア(mm) 255x205x205H 140x140x135H
積層ピッチ(mm) 0.1/0.15/0.20 /0.25 /0.30 /0.40 0.15/0.20/0.25/0.30/0.35
製品寸法(mm) 485Wx495Dx520H 245Wx260Dx350H
重量(kg) 20 5
電源 100-240V,50-60Hz,220W 100-240V,50-60Hz,220W
対応OS Windows 10 Windows 10

光造形機(ゴムライク造形3Dプリンタ)で、柔らかな部位を作成する(シリコンコーティングは不要)

ABS樹脂・積層型3Dプリンタでは構造上、柔らかな立体モデル(血管など)を造形できません。積層型プリンタに代わって光造形機は、低硬度のレジンを使用することで、カーブ曲線が多い血管や臓器を造形できます。最大のメリットはシリコンコーティングの塗布が不要であり、部位の作成までの時間が大幅に削減されることです。

ゴムライクの立体モデルが実現できた要因は、柔らかなレジンが市販され始めたこと、また最新の「ポリゴン編集用ソフト」でSTLモデルを簡単に編集できるようになったことです。従来のソフトでは各血管モデルに厚み(オフセット)を与えることは手作業のために難しく、また血管の形状が複雑で作業時間が多くかかっていました。弊社がご提供いたしますポリゴン編集用ソフトは自動で、曲線から成るSTLモデルの形状に沿って、厚みを持たせることができます。

DICOM画像から立体モデル作成までの流れ

DICOM画像から立体モデル作成までの流れ

POLYGONALmeisterを使用した事例:

DICOM画像は、CT・MRI装置のメーカーによってフォーマットが異なる場合があり、変換されるSTLデータの内容(三角メッシュの形状、反転等)に影響を与えます。例えば、メッシュの切り方で血管がふさがった状態になる場合があります。以下は、POLYGONALmeisterソフトウェアを使ってメッシュを再構築した事例です。

(1)血管の例:

1.DICOM画像をSTLモデルへ変換する(以下の画像は無修正)

全体的にカクカクしている 全体的にカクカクしている
えぐれ(不正な接続)有り えぐれ(不正な接続)有り
厚みなし 厚みなし
2か所ちぎれ、及び1か所ゴミシェル有り 2か所ちぎれ、及び1か所ゴミシェル有り

2.クリーニング

クリーニング
ポリゴンデータ(STL)の編集で使用したソフトウェア:
POLYGONALmeister
・ 2回修正(自動)
・ 実行時間:数秒
・ ゴミシェルを削除する
・補正作業(手作業10分)
えぐれ補正:エッジ入替えなど
えぐれ補正:エッジ入替えなど
えぐれ補正:エッジ入替えなど
ちぎれ補正:切断→橋掛穴埋め
ちぎれ補正:切断→橋掛穴埋め
ちぎれ補正:切断→橋掛穴埋め
・細分割作業(数秒)
細分割前 細分割前
細分割後 細分割後
・鏡面スムージング作業(数秒)
鏡面スムージング前 鏡面スムージング前
鏡面スムージング後 鏡面スムージング後
・リメッシュ作業(10数秒)
リメッシュ実行前 リメッシュ実行前
リメッシュ実行後 リメッシュ実行後

3.厚み付け

・厚み(0.2mmと設定)をすべての血管に自動作成する(10数秒)
厚み(0.2mmと設定)をすべての血管に自動作成する(10数秒)
厚み(0.2mmと設定)をすべての血管に自動作成する(10数秒)

4.最終クリーニング

・自動と手作業(10分)
自動と手作業(10分)

5.まとめ

作業 時間※
ちぎれたところをくっつける 手作業
10分
初期クリーニング 自動 数秒
カクカクを取る
・細分割
・鏡面スムージング
 
自動 数秒
自動 数秒
厚み付け
・リメッシュ(エラー防止)
・厚み付け
 
自動 十数秒
自動 数秒
厚み付により発生した不正形状の最終クリーニング 手作業
10分
合計 30分程度
まとめ
まとめ
(2)心臓の例:

1.心臓の模型をスキャンしたSTLモデル(以下の画像は無修正)

(目的:内部が見えるよう2分割モデルを作成)
内部に120の浮遊シェル(緑部分) 内部に120の浮遊シェル(緑部分)
内部はガタガタ 内部はガタガタ
実際には無い貫通穴 実際には無い貫通穴

2.クリーニング

クリーニング
2回修正(自動)
実行時間:数秒
浮遊シェル削除

3.スムージング(数秒)

スムージング前 スムージング前
スムージング後 スムージング後

4.貫通穴埋め(手作業1分)

貫通穴埋め(手作業1分)
貫通穴埋め(手作業1分)
※医学的見地がないため、本当に存在する穴かどうかは不明。
他もあったが、一部のみ処理する。

5.分割(数秒)

分割(数秒)

6.まとめ

作業 時間※
初期クリーニング 自動 数秒
カクカクを取る
・スムージング
 
自動 数秒
実際にない穴を修復 手作業 1分
分割・ファイル書き出し 手作業
3分
合計 10分程度
切断により浮遊となってしまうシェルは元の方のファイルに保存する
切断により浮遊となってしまうシェルは元の方のファイルに保存する
切断により浮遊となってしまうシェルは元の方のファイルに保存する

① ABS樹脂・積層3Dプリンターシステム

構成:DICOM to STL変換ソフト、STL編集ソフト、3Dプリンター(UP BOX+または UP Plus2)

コンサルティングのご提案
CT・MRI装置は各メーカーごとに、異なった画像フォーマット(方言)が存在しています。そのため、DICOM → STL変換できない場合が数多くあります。弊社はこれまで、変換に関わる問題点を解決してきました。弊社は今後とも、STLデータ変換作業の効率化や変換後の3Dデータ編集作業に関わるご支援、また3Dプリンタでクオリティの高い造形方法についてコンサルティングしてまいります。


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