普及版解析ソフトウエア
CT画像可視化・解析ソフトウエアはX線CTスキャナーのデータを取込み、モデルを作成します。工業製品の非破壊検査、寸法計測、リバースエンジニアリング、形状比較、また土器などの遺物の計測に利用されています。
X線CTスキャナーは工業部品の組立状態の把握や製品の内部検査等で広く使われています。しかしこれまで、X線検査用解析ソフトウエアは高額（数百万円）であり、解析担当者が自由に使用できる環境ではなかったかと思います。当社の解析ソフトウエア（VE）は普及版であり、解析の担当者がパーソナルユースとして利用できるほどの価格です。VEは安価とは言え、CTスキャナーデータを解析できる十分な機能を備えています。なお、VEは各種フォーマットをサポートしており、例えばSTLデータへ変換後 3Dプリンタで造形できます。
VEは以下のX線CTメーカーのデータを取込み、モデルを作成できます。
カールツァイス、ビームセンス、東芝
以下は、各CTメーカーをVEで読み込み、3D PDFで表示しています。
LEGO
カールツァイス製スキャナー
microSDカード
ビームセンス製スキャナー
平安あかやき土器
東芝製スキャナー
CT画像可視化・解析ソフトウエア （VE）の機能
■医療画像の読込み機能
VEは、2次元画像、3次元画像の読み込みに対応しています。
２次元画像としては、医療用画像として用いられているDICOMフォーマットの他に Raw、 BMP、TIFF、JPEG のデータフォーマットの入力に対応しています。
３次元画像としては、Analyze7.5、Visualization Toolkit（VTK）フォーマットのデータの入力に対応しています。
■3D断面表示機能
3次元空間上に、任意の断面を表示します。
ボリュームレンダリング機能と組み合わせることにより、2次元画像だけでは見えてこなかった部位の情報を観察することができます。
■部位抽出（セグメンテーション）機能
「領域拡張法」や「ヒストグラムベース」による領域の抽出が可能です。 抽出した結果を用いて3次元形状モデルを構成することで、さらにデータ活用の可能性を広げることができます。
■画像フィルタ機能
3D画像に対するフィルタリングを行ないます。
フィルタとして「簡易ノイズ除去」、「スムージング」、「2値化」、「濃淡反転」を用意しております。
■スライス編集機能
1枚ずつのスライスに対する画像編集処理機能です。
「3D矩形塗りつぶし機能」よりも詳細な編集ができ、XY平面、YZ平面、XZ平面の各方向のスライスの編集が可能です。
また複数枚のスライスを同時に編集する「マルチスライスモード」を備えていますので、同じ処理を繰り返すような場合に効果的です。
■等値面生成／編集機能
3次元のボリュームデータの輝度値の情報を元に、等値面を生成し形状モデルデータ（ポリゴンメッシュデータ）を生成します。
また生成した形状データに対して、「穴埋め／面貼り／面の削除／面の反転／エラーチェック」等の編集機能も備えています。
■ボリュームレンダリング機能
2次元画像を3次元画像として表示するボリュームレンダリングの機能として、3Dテクスチャを用いたレンダリング、 ポイントベースでのレンダリングの2種を備えています。
輝度毎に色、また透過率を設定することが可能ですので、１つの3次元ボリュームデータに対してさまざまな画像を生成することが可能です。
■3D計測機能
3次元画像の長さや角度、面積、体積を対話的な操作で計測することができます。
■DICOM管理ツール
エクスプローラ風のDICOM画像管理ツールです。画像の情報を元に、各個人毎に画像を管理します。 画像情報の閲覧、サムネイル表示、ドラッグ＆ドロップによる画像データの読込みといった機能を提供します。
■3D矩形塗りつぶし機能
3D画像に対して指定した矩形範囲を塗りつぶします。
不要な部分の輝度値変更等を3次元空間上で編集処理することができます。
また3次元空間上に編集範囲や内部のボリュームを表示するプレビュー機能を備えていますので、視覚的な操作が可能です。
■クリッピング機能／ヒストグラム表示機能
3次元画像を指定した領域で切出す「クリッピング機能」、また画像の輝度分布を示す「ヒストグラム表示機能」を提供します。
■データ出力
3次元画像フォーマットとして、VDF、VOL、Analyze7.5、VTK。 3次元形状フォーマットとして、STL、MGF、DXF、SMF、VRML、NPTS。
